失業保険ってどんな制度?お金もらえるの?
失業保険(しつぎょうほけん。「失業手当」や「失業給付金」ともいう)の名前は聞いたことがあるけれど、自分が失業保険を貰える対象なのかわからない…また、何処でどんな手続きが必要で、何を持っていけばいいんだろう?そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
退職をしたいけど、次の転職先が見つかるまで生活できるだけのお金が心配ですぐに退職ができない…そんな悩みを抱えている人のために、ここでは実際に失業保険を受け取るための条件や必要書類、手続き方法など、失業保険のイロハを解説していきます。
目次
失業保険(失業手当)とは?
そもそも、失業保険(失業手当)とは何なのか?
失業保険とは、簡単に言えば会社を退職してから転職するまでの期間に受け取ることのできる手当金のことです。
失業保険は会社都合で退職をした場合だけではなく、自己都合退職の場合でも雇用保険に加入していれば、転職先が見つかるまでの一定期間生活費としてお金を受け取ることができます。
退職代行サービスを利用して退職をした場合でも通常の退職同様に失業保険を受け取ることができます。
失業保険(失業手当)の受給はいつからできるの?いくら貰えるの?
失業保険の受給開始日は、退職した理由が会社都合退職なのか自己都合退職なのかによって異なってきます。
<倒産や解雇などの会社都合で離職した場合>
失業手当の申請手続きから1週間の待機期間後に失業状態と認定され、8日後から雇用保険に加入していた期間に応じて失業手当を受給できます。
一般には「会社都合退職」と言われますが、「特定受給資格者又は特定理由離職者」ともいいます。
失業手当の受給期間は、離職した日の翌日から起算して原則1年間となりますが、以下の要件によって変動します。
被保険者であった期間 区分 |
1年未満 | 1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 |
30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | – |
30歳以上 35歳未満 | 90日 | 120日 (90日(補足※2)) |
180日 | 210日 | 240日 |
35歳以上 45歳未満 | 90日 | 150日 (90日(補足※2)) |
180日 | 240日 | 270日 |
45歳以上 60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
60歳以上 65歳未満 | 90日 | 180日 | 180日 | 210日 | 240日 |
2020年9月8日現在。出典:ハローワークインターネットサービス(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html)
※補足2 受給資格に係る離職日が2017年3月31日以前の場合の日数
<自己都合退職の場合>
1週間の待機期間後に3か月の給付制限期間があり、その期間の間分の失業保険は給付されません。つまり失業手当受給申請から3か月と1週間後から失業手当が支給開始されるようになります。
また退職代行サービスを利用して退職をした場合はパワハラなど特段の理由がない限り基本的に自己都合退職になりますが、支給期間や金額は通常通り支給されます。
失業手当の受給期間は以下の通りです。
被保険者であった期間 区分 |
1年未満 | 1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 |
全年齢 | – | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
2020年9月8日現在。出典:ハローワークインターネットサービス(https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html)
<失業手当支給額>
失業手当を受給できる1日当たりの金額を「基本手当日額」といいますが、これは退職時直近の6ヶ月間に支払われた給料(賞与等は含みません)の合計を180で割って算出した金額のおおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)となっており、給料の低い方ほど高い率で失業手当が貰える仕組みになっています。
基本手当日額については、以下の表の通り失業手当受給者の年齢ごとにその上限額が決められています。
30歳未満 | 6,850円 |
30歳以上45歳未満 | 7,605円 |
45歳以上60歳未満 | 8,370円 |
60歳以上65歳未満 | 7,186円 |
※2020年8月1日現在(出典:ハローワークインターネットサービスhttps://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html)
失業保険の手続き手順と手続き場所
失業保険の受給手続きは一体どこに行けばいいのかわからない、という方も多いと思います。失業保険は自宅のある(住民票のある)地域を管轄するハローワークで手続きを行うことができます。
失業手当支給の手続きには手順がありますので、順番に解説していきたいと思います。
①まずは退職した会社から離職票を受け取りましょう。
※離職票は会社から必ず発行される書類ではなく、退職者が希望した際に会社から発行される書類なので、失業保険の手続きを行う場合には必ず退職した会社へ離職票の発行を依頼しましょう。
②必要書類の準備ができたら住民票のある自宅近隣のハローワークへ行きます。
「求職申込み」「離職票等必要書類の提出」「雇用保険説明会の日時決定」の3つの手続きを済ませましょう。
ここで「雇用保険受給者説明会」の参加日程を決めます。
※わからないことがあればハローワークの窓口で聞けば細かく教えてもらます。
③雇用保険受給者説明会へ参加し、手続きを進めます。
この説明会へ参加することによって、「失業認定日」がわかりますので、必ず参加しましょう。
④失業認定日にハローワークへ転職活動の報告を行う必要があります。
月に2回以上の転職活動が必要になりますので、その報告のために失業認定申告書を提出し、失業の認定を受けます。
⑤失業保険を受け取る(手続きで申請した口座へ振り込まれます)
失業保険は離職日の翌日から1年間の受給が可能です。
原則的には4週間に一度、ハローワークにて失業の認定を受ければ継続的に受給することができます。
失業手当は誰でももらえるの?
失業手当を受給するためには、以下の受給要件があります。この要件を満たせば誰でも失業手当の受給申請をすることができます。
①ハローワークで求職活動をし、積極的に転職しようとする意志があること。
②会社を離職する日以前の2年間に、被保険者だった期間が通算して12ヶ月間以上あること(ただし、会社都合退職者については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヶ月間以上あれば可)
失業保険の手続きに必要な書類と入手方法は?
失業保険を受け取るための手続きには下記の書類をハローワークへ提出する必要があります。
提出書類に抜けが無いようにしっかりと確認しましょう。
・離職票
・印鑑(認め印でも可能)
・住民票もしくは運転免許証
・証明写真(3×2.5センチ)
・本人名義の貯金通帳(キャッシュカードも可能)
離職票は退職をした会社から発行されます。
退職代行サービスを経由しても入手は可能ですが離職票は退職者の希望がないと会社から発行されないため、退職代行サービスを利用して退職をする場合にはあらかじめ退職代行サービスに離職票の発行を依頼し、会社へ伝えてもらいましょう。
知らないと損する失業保険手続のトリセツのまとめ
ここまで失業保険の申請から手続き、失業手当の受給方法などについて説明してきましたが、参考になりましたでしょうか?
転職先が決まり安定した収入が入るまでの先の見えない不安や恐怖を消すためにも、まずはハローワークへ相談してみてください。
退職や転職は社会人にとって一大イベントと言っても過言ではないでしょう。
この記事が生活費に不安を感じて退職や転職を言い出せない人たちの、一歩を踏み出すきっかけになれれば幸いです。
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